在宅医療Q&A

在宅医療とは?

在宅医療とは病院ではなく自宅などで治療を行っていくことができます。
例えば、継続的な診療が必要な方でもお一人で通院が難しい場合、定期的に医師が訪問して計画的に治療・看護・健康管理等を行うものです。
「入院」や「外来」に次ぐ「第3の医療」と言われており、病状が比較的安定し入院の必要がない方が診療を受ける医療です。
在宅医療では、医師をはじめ、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、ケアマネジャー、ホームヘルパーなどが連携をとり、チームとなって定期的にご自宅などを訪問します。
定期訪問に加え、緊急時には必要に応じて臨時往診や入院先の手配なども行います。
24時間365日体制でご自宅や施設での療養を支援するため、安心して在宅での療養生活を送ることが出来ます。

在宅医療はどんなことをしてくれるの?

訪問診療の目的は病気の治療だけではありません。
転倒や寝たきりの予防、肺炎や褥瘡(床ずれ)などの予防、栄養状態の管理など、予測されるリスクを回避し入院が必要な状態を未然に防ぐことも重要な役割です。
脳梗塞による麻痺、神経難病、骨折後遺症、認知症などで通院困難な方の診療や、がんの痛みのコントロール、終末期のご自宅での看取りなども行います。

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在宅医療のためにはどんな準備が必要ですか?

まずは主治医を選ぶことと、ケアマネージャー(ケアマネ)選びましょう。
病院の地域医療室にはソーシャルワーカー(MSW)などがいて、在宅医療の相談にのってくれますのでアドバイスをもらいましょう。
医師とケアマネージャーは独立した役割で、医師は医療のケアマネは介護のマネージャーです。
困ったことや分からないことはケアマネさんに相談してみてください。
あとは介護保険の準備が重要です。
お住まいの市役所の介護保険の窓口又は地域包括支援センターに問い合わせをして、要介護認定の申請をしましょう。
申請時に持参するものは、介護保険被保険者証、健康保険被保険者証(特定疾病をもっ た 40~60 歳の方のみ)、主治医のわかるもの(診察券など)です。
申請から認定結果が出るまではおよそ1ヶ月程度かかるので早めに行動をしておく必要があります。

どのくらいの人が利用しているの?

現在、60%以上の方が「自宅で療養したい」と思っていると言われている中で、8割(癌では9割)の人が病院で最後を迎えています。
また要介護状態になっても、自宅や子供・親族の家での介護を希望する人が4割を超えていると言われています。
その中で在宅医療を提供する医療機関は全体の2~3割に留まってしまっている現状があります。
厚生省の集計では訪問診療を受けた人は2016年時点で約67万人おり、今後の高齢者の増え方を考慮し、2025年の利用者数は約100万人を超すと見込んでいます。

病院と在宅医療を併用することは可能ですか?

もちろん可能です。
日本の医療制度は保険証1枚あれば好きな医療機関にかかれるため、自由にお医者さん選びができます。